法律相談会・セミナー実施報告

2022.01.26

第39回セミナー実施報告

1月19日(水)下記のとおり、ビッグ・アイ小研修室5にて第39回目となるセミナーを開催しました。

第一部「相続登記の義務化と家族信託の利用」講師:司法書士 樋口 聡

第二部「相続対策に効果的な生命保険の活用方法」講師:ファイナンシャル・ジャパン()藤原悠貴氏

お正月明けからコロナのオミクロン株の感染が急速に広がる中、ご参加いただきました6名の皆様ありがとうございました。
会場は密にならないよう、ゆとりを持った座席配置になっておりますので、ご安心ください。

今回のセミナーでは、令和6年4月28日に施行の決まった「相続登記の義務化」令和5年4月27日に施行の決まった「相続土地国庫帰属制度」も含めお話をさせていただきました。

「相続登記は自分で手続できるの?」というご質問もいただくので、相続した不動産の登記を自分でやる場合の流れを解説したいと思います。

相続登記には、「遺産分割協議による相続登記」「遺言書の内容に沿った相続登記」「法定相続分での相続登記」がありますが、今回は「遺産分割協議による相続登記」について説明します。

戸籍謄本や固定資産評価証明書など、必要書類をそろえる

●被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍謄本(被相続人の本籍地の市町村役場)
●被相続人の住民票の除票(被相続人の最後の住所地の市町村役場)
●相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書(相続人の本籍地及び住所地の市町村役場)
●不動産を相続する相続人の住民票(相続人の住所地の市町村役場)
●固定資産評価証明書(不動産の所在地の市町村役所)

遺産分割協議書の作成をする

相続人間で遺産分割協議をし、不動産の名義人を決定し、相続人各々が実印の押印をする。

登録免許税を計算する

登録免許税は、固定資産評価証明書に記載されている不動産の評価額に税率0.4%をかけて求めた金額です。登録免許税は収入印紙を郵便局や法務局などで購入し納付します。

登記申請書を作成する

登記申請書は以下の法務局ホームページからダウンロードできます。
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html

登記申請書には、登記対象となる不動産に関する情報や相続する人、登録免許税の金額などを記載します。
登記対象となる不動産に関する情報は、登記事項証明書を見ながら記入することになるので、手元に登記事項証明書がない場合は法務局で取得して下さい。

登記申請書に上記書類を添付して法務局に提出する

必要書類を取得する市区町村役場や登記を行う法務局は平日しか開いていないので、平日は仕事などで忙しくて自分で手続きができない場合は、司法書士に依頼するとよいかと思います。
費用はかかりますが、必要書類の取得から申請手続きまですべて任すことができます。

特に以下の場合は、手続きが複雑なことから司法書士に任せた方が無難です。

  • 相続人が兄弟姉妹のケースや代襲相続になったケース
  • 何代にもわたって名義変更などを放置されていた不動産を相続するケース
  • 遺産分割協議中に相続人のひとりが亡くなり、数次相続になったケース
  • 相続の対象になっている不動産が誰の持ち物なのか不明なケース

当方では、毎月、泉ヶ丘のビッグ・アイにて無料の法律相談会も開催しておりますので、相続についてお悩みの方はお気軽にご参加下さい。